「私とワルツを」
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☆「私とワルツを」 Lyric ＆ Music Chihiro Onitsuka Arranger Takefumi Haketa Ｃ／Ｗ：Rebel Luck 発売：２００３／１１／２７
☆私とワルツを 時計は動くのをやめ 奇妙な晩餐は静かに続く 何かを脱がすように もうそろそろ口を閉じて 分かり合えてるかどうかの答えは 多分どこにも無い それなら身体を寄せ合うだけでも 優しいものは とても怖いから 泣いてしまう 貴方は優しいから 誰にも傷が付かないようにと ひとりでなんて踊らないで どうか私とワルツを この冬が終わる頃には 凍った鳥達も溶けずに落ちる 不安で飛べないまま あとどれだけ歩けるのだろう きっと貴方は世界の果てへでも 行くと言うのだろう 全ての温度を振り払いながら 失う時が いつか来る事も 知っているの 貴方は悲しい程 それでもなぜ生きようとするの 何も信じられないくせに そんな寂しい期待で 優しいものは とても怖いから 泣いてしまう 貴方は優しいから 誰にも傷が付かないようにと ひとりでなんて踊らないで 不思議な炎に 焼かれているのなら 悲鳴(こえ)を上げて 名前を呼んで 一度だけでも それが最後でも 誰にも傷が付かないようにと ひとりでなんて踊らないで そして私とワルツを どうか私とワルツを lyric Chihiro Onitsuka 「時計は動くのをやめ…」の部分が，妙に耳に残ります。この曲は，ドラマ「トリック３」の主題歌です。「トリック」＝「鬼束ちひろの主題歌」という関係が，もうどちらのファン（両方のファンが圧倒的に多いと思います…）にも認知されていますね。冒頭の部分が耳に残っているのも，トリックのエンディングとして，いきなり「時計は動くのをやめ…」とくるためだと思います。エンディングでは，前奏がなくいきなりくるので，なんかこの部分が，うなって歌っているような気がしていたのですが，CDではちゃんと前奏があって，うなっているようには聞こえませんでした。前奏って大事ですね。 曲調としては，一連のトリック主題歌の流れだな，というのが正直な感想です。そういう意味では，期待を裏切らない作品です。鬼束さんの作品らしく，ピアノを中心に，弦楽器で曲の深み（哀愁）をだすという手法で，秋の夜に一人でじっくり聴くと，心にズシリときます。ただ，鬼束さんのこのような感じの曲の中では，サビの部分にスピード感があるような気がします。そこが，少し違うかなと思いました。（気のせいかもしれませんが…。） 個人的に好きなところは，２番の最後の部分「そんな寂しい期待で」と「優しいものは とても怖いから」の間の間奏から最後のサビの部分です。鬼束さんらしい（というより，羽毛田さんらしい…）感じで，何ともいえない味があるような気がします。（うまくいえないのですが，神秘性と激しさはないのだけれど，ひしひしと迫ってくる存在感があるような気がします。） 〈歌詞について〉 この歌詞を考える上で，一番大切なのは，曲の最後の部分だと思います。 「不思議な炎に 焼かれているのなら 悲鳴（こえ）を上げて 名前を呼んで 一度だけでも それが最後でも 誰にも傷が付かないようにと ひとりでなんて踊らないで そして私とワルツを どうか私とワルツを」 この曲全体を覆っているのは，貴方と私の関係です。その関係は，貴方にだいぶ依存している関係です。（鬼束さんの曲には多い他者依存の歌詞です。）ある意味，Love Songともいえます…。ただ，歌詞全体の色はダークブルー（ジャケットの色）なんです。ネガティブというか…。 この二人の関係を示す歌詞として，１番のサビ以外の部分「時計が動くのをやめ〜何かを脱がすように」「もうそろそろ口を閉じて〜それなら身体を寄り合うだけでも」と２番のはじめの部分「この冬の終わる頃には〜不安で飛べないまま」の部分だと思います。特に，「この冬の終わる頃には〜不安で飛べないまま」は，「冬→冷え切った二人の関係」「凍った鳥達→貴方と私」「飛べないまま→今の状態をズルズルと…」と解釈ができます。つまり，私（女性）の方は，今の二人の関係を続けたいのだけれど，貴方（男性）の方は気持ちが離れていっているのですが，スパッと切る事が出来ず，ズルズルと来てしまっている…。まぁ，二人の関係はあまり上手くいっていなくて，冷たい状態で何となくズルズルときている。そういうふうに考える事も出来ます。 私から見た貴方の事については，２番の最初以外「あとどれだけ歩けるのだろう〜全ての温度を振り払いながら」「失う時が いつか来る事も〜そんな寂しい期待で」で述べられています。それをすべて表したのが，２番のサビの後のサビ（１番のサビと共通ですが）「優しいものは とても怖いから 泣いてしまう 貴方は優しいから 誰にも傷が付かないようにと…」です。 今までの事を受けて「不思議な炎に 焼かれているのなら」の部分ですが，最後の恋の炎と解釈しました。そうすると，それ以下の歌詞に結びつくと思います。ただ，この解釈は，この歌詞が恋の終わりの歌（失恋歌）として捉えたときの解釈で，もっと違う解釈も考えられるかもしれません。 みなさんはどのように考えられるでしょうか…。 ☆ お知らせ… みなさんから，掲示板(現在は設置していません）やメールで「私とワルツを」についてのご意見や感想をいただきました。そこで，みなさんからもらったご意見をまとめたページをつくりました。もしよかったら，ご覧ください。  みなさんから見た世界「私とワルツを」 |
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