翼はなくても
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 ☆「翼はなくても」   作詞/作曲 小松未歩  編曲 古井弘人
             C/W:I'll tell you 遠い空で

発売:2003/11/26


☆翼はなくても

足跡を色濃く落とし
幕を閉じた 傷だらけの君
残された僕等の方が
思い出をまだ引き摺ってるよ
勇み立つこの気持ち
でも今は繋ぎとめたくて

翼はなくても
飛び立てる君を見ていると
僕等が住むこの世界は
ただ 褪せた見えた
光り輝く未来 待ち構えている

ガラス窓 映る姿は
誰にも見せない素顔がある
ほろ苦い涙がこぼれて
本当の孤独を味わったの
眠れない夜ばかり
失くしたものは多いけど

生きてる証を
この時代に示してゆきたい
ささやかな夢と笑う人が
讃えるまで
いつか必ず 大空舞う鳥になる

風の便りを僕等は
まだ残された世界で待ってる
fly away…

翼はなくても
飛び立てる君を見ていると
僕等が住むこの世界は
ただ 褪せた見えた
光り輝く未来 待ち構えている

迷い 立ち止まる日々も 力に変えて



 久々の古井弘人編曲作品です。ややスローなナンバーで,最近の小松さんらしい,ふわふわした感じの心地よいサウンドと温かみのある声がベストマッチした曲です。最近の作品は,初期の無機質な感じの曲から,有機的なぬくもりのある曲に変化してきていますね。編曲が,デビュー曲から「風がそよぐ場所」まで(シングルで)担当していた古井弘人になったので,どうなるのかなと思っていましたが,今回も路線変更はなかったようです。実は,初期の無機質な感じが好きだったので,少し期待したのですが…。ただ,古井さんらしい編曲で,何となくホッとする部分もありますね。

「歌詞について」

 この歌詞のキーワードになるのが,「君」の解釈です。主人公を「僕」といっているので,もし単純にLove Songと考えるなら,「君」は女性で,主人公「僕」が好意を抱いていえる女(ひと)といえるのです。ただLove Songと考えると,ちょっと引っかかる事が…。と言うのは,歌詞の中では「僕」とは使われず,「僕等(ぼくら)」という,自分を含めて多くの人を指す言葉を使っている事です。なぜ?「僕」ではなくて「僕等」なのか?
 私は。ここでの「君」は女性ではなく,人以外の生き物〜例えば犬とか猫など…〜ではないかと思うのです。そしてそれは「夢とか希望」を具体的に表しているものだと考えました。つまり,「たとえ今,夢はかなわなくても,いつか大空を舞う鳥のように,光り輝く未来に向かっていくんだ!」という,人生の「応援歌」なのではないかと思うのです。それは,サビの,

 「翼はなくても 飛び立てる君を見ていると
  僕等が住むこの世界は ただ 褪せて見えた
  光り輝く未来 待ち構えてる


 「生きてる証しを この時代に示してゆきたい
  ささやかな夢と笑う人が 讃えるまで
  いつか必ず 大空舞う鳥になる


 「迷い 立ち止まる日々も 力に変えて

の部分によく表れていると思います。そして,これらの言葉達が,小松さんの温かみのある声とともに,聴く人の心にしみ込んでくるのだと思います。




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