発売日 ２００２．１２．１１
☆曲目リスト |
| １ NOT YOUR GOD | ６ 漂流の羽根 |
| ２ 声 | ７ 砂の盾 |
| ３ Rebel Luck | ８ King of Solitude |
| ４ Tiger in my Love | ９ BORDERLINE |
| ５ Castle・imitation(album ver.) |
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Lyric ＆ Music Chihiro Onitsuka(All Song) Arranger Takefumi Haketa(All Song) |
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2ndアルバム「This Armor」以来，９ヶ月ぶりの鬼束さんの新譜です。アルバムリリースの間隔としては短めですが，この９ヶ月間シングルが１枚も出ていないので，久々の新作という感じがしたのは私だけでしょうか…？というわけで，今回のアルバムにはシングル曲はありません。（ただ，初回限定版のおまけで「Castle・imitation」のシングルCDが付くので，これをシングル曲といえなくはないのですが…。それに，アルバムからシングルカットの可能性もあるので，あくまでも12月28日現在の話しです。） 今回のアルバムは，全体的に静かで穏やかな曲が多いですね。ちょっと異質なのは「Tiger in my Love」と「BORDERLINE」でしょうか。最初に聴いた感想は，「ホッ」でした。良い意味で…。 今までいろんなところで，鬼束さんの声が「癒される」と聞いてきたのですが，私自身，この「癒し」とい意見には違和感を感じていました。ただ，買ってすぐに，車の中で聴いた鬼束さんの声は，懐かしさと，何とも言えない「ホッ」とした気持ち〜これが「癒し」かも？〜に誘われました。実際には，この９ヶ月間，月に何度か鬼束さんのＣＤを聴いてきたのですが，どうして，懐かしく，「ホッ」としたのでしょうか？ 全体的に穏やかな曲が多いので（というより，激しいのは「Tiger in my Love」と「BORDERLINE」だけ），物足りなさを感じる人も多いかと思います。また，曲数が９曲で，全演奏時間が４２分弱なので，今のアルバムにしては曲数も時間も少ないのも，物足りなさに拍車をかけているような気がします。 自分も，楽曲は好みの曲が多いのですが，やはり少し物足りなさを感じました。ただ，公式HPでの，このアルバムの告知にあったように，休業中に蓄えたものを一気に吐き出し，いつもは１年スパンで出してくるアルバムを，９ヶ月で出してきたのだからと思うことにしています。ただ，次のアルバムはいつ？やはり，１年スパンで考えれば，来年の12月？それとも，普通は来年の３月に出すはずのアルバムを今出してきたのだから，再来年の３月？ |
| ☆曲紹介 |
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１ NOT YOUR GOD 英語の歌詞です。ただ，歌詞カードの右横に対訳が付いているので歌詞の意味はわかります。曲のテーマは「あんたの神じゃない」。曲名を，ただ日本語になおしただけですが，これが曲全体に散らばっているテーマです。 歌詞の構成は，４行で１つの小さなまとまりになっています。その小さなまとまりが４つ集まって，１つの大きなまとまりになっています。この大きなまとまりが２つあり，最初の大きなまとまりが歌詞の１番，後の大きなまとまりが２番です。 １番と２番は，あまり歌詞の意味としては違いはありません。それぞれの大きなまとまりの中で，前半の２つの小さなまとまりには，１番，２番で違いが見られますが，後半の２つの小さなまとまりは１番・２番とも同じです。この後半の小さなまとまりで述べられているのが です。ですから，これがこの曲の主題だと思います。 ここまではわかるのですが，問題は，１番，２番で違いが見られる前半の２つの小さなまとまりです。主題へのつながりは，上手く説明できないのですが，ニュアンス的には何となくわかります。ただ具体的にはよくわかりません…。それに，１番では，「月の響き」２番では「宇宙の感触」が大きな意味を持っているとは思うのです。１つの小さなまとまりの最後に２度ずつ出ているので…。ただ，この２つの言葉と主題とのつながりは，私にとって「？？？？？？？？？」です。 ２ 声 すごく透明感がある曲です。穏やかな曲調で，何となくホッとできる曲です。歌詞も，貴方への前向きな思いを素直に表していると思います。 個人的には「貴方以外の正しさや間違いが 何へ導いても どうせ心は上手くやれないのを 知ってるから」の部分が好きです。主人公の正直な気持ちがすごく素直に出ているから。そして，この曲の主人公の気持ちを最もよく表しているのが， 「こんな道が何処に続くのさえ 分からずにいるけど 立ち止まり貴方を見失う方が 悲しいだけ」 だと思います。主人公の一途な気持ちが見えて，何となくほのぼのとしてしまいます。 ３ Rebel Luck 前向きで，ホッとできる曲が続きます。人は生きていく中で，自分が進むべき道からはぐれて，迷い，崩れそうになることが何度でもあります。そんな時，この曲は， 「途切れない軌道 確かな意味と何度はぐれても言える 「全てはきっと私そのもの」だと」 と背中を押してくれるような気がします。その他，この曲の中には，たくさんの元気や勇気を分け与えてくれる歌詞が散りばめられています。個人的に一番のお気に入りの部分は， 「自分が自分を見失ったり絶望に潰れそうな時 思い出すだけ 何にも失くしてない」 です。結構，自分自身追いつめられていた時，この曲を聴いて少し楽になり，曲の最後の歌詞であるこれを聴いたとき，何となく救われたような気がしました。 ４ Tiger in my Love 鬼束さんファンの中で，非常に評価が高く，一番の名曲だと言う人も多い曲です。とにかくコンサートで聴くと，最高だということです。ただ私は，コンサートに行ったことがないので，実際の生歌は聴いたことはありませんが，コンサートなんかでは盛り上がりそうな曲ですね。 歌詞は抽象的で，つながりがあまり見られないような気がします…。だから，聴く人やその時の感情によって，この曲の解釈が違ってくるのではと思います。つまり，聴いた時に，歌詞のどの言葉に引っかかりを持つかによって，全然違った世界に見えると思うのです。つまり，歌詞カードを見ながら聴く曲ではなく，自分の引っかかった言葉から，自分独自で曲の世界を創っていく曲だと思います。そこが支持されている理由かなと思えるのです。 ５ Castle・imitation(album ver.) ゲームソフト「BREATH OF FIREX DRAGON QUARTER」の主題歌です。ゲームに疎い私にとっては，このゲームの内容がどのようなものか分かりませんが，たぶん，ゲームとこの曲の内容は，ある程度リンクしているのでしょうね。歌詞に「覚醒」という言葉がよく出てきますし，何となくゲームミュージックぽいような気がするし。あと「ヴィーナス」という言葉もよく出てくるけど，関係あるのかな？ 〜追伸〜 セリヌンティウスさんの指摘によって「ヴィーナス」の解釈を勘違いしていたことに気づきました。 〜セリヌンティウスさんの投稿より〜 「ヴィーナス」という言葉は「静脈の（venous)」だと思われます。つい愛と美の女神(Venus)を思い浮かべてしまいますが、そのすぐあとにくる対語の「ナーヴァス」が「神経の(nervous)」ですし、「小さな腫瘍は脈を速め」という言葉も前に登場しています。 ご指摘ありがとうございました。 ６ 漂流の羽根 いきなりですが，この曲と元ちとせさんの「この街」って，どことなく似てると思いませんか。まぁ，編曲は同じ羽毛田さんですので…。それに，同じNHKのドラマの主題歌だし…。 個人的には好きなタイプの曲ですね。ピアノとチェロのシンプルな構成で，しっとりじっくりと聴かせる「秋の夜長ソング」タイプの曲です。 歌詞は，男と女の関係の本質を突いた歌詞です。特に， 「誘惑して 拒絶して 到り着けば繰り返して 今度は何を望むのだろう」 は，結果的に人間は，同じ事を繰り返して，いつまでもいつまでも自分の欲求を満たすために生きているのだということを示していると思うのですがどうでしょうか…？ ９月２３日のNHK月曜ドラマ「結婚泥棒」で初めてこの曲が流れたときの感想を載せたページがあります。もしよかったら，下の「ココをクリック！！」からお入り下さい。  ココをクリック！！→「漂流の羽根」のページへ
※ドラマとアルバムの歌詞について
７ 砂の盾 歌詞の内容と共に，曲調は，静かで重いものです。テーマは，曲名に着いている「砂の盾」とそれに象徴される，人の心の弱さだと思うのですが…。 「砂の盾」…。すぐに崩れてしまって，自分を守る道具としては，何の役に立たない道具ですよね。そんな，本当は守ってなんかくれない，守ることなんか出来るわけない，そんな役に立たないもので，人は，自分を防御していると思って生きていく。もし，まわりから攻撃されたら，たちまち崩壊してしまう，そんな弱い「砂の盾」を持って…。 「砂の盾」で守っていくのは何だろう。自分の地位，他人からの評価，自分の家族？いや，そんなものではないはず。歌詞の中にある「偽りの栄冠」とは？自分の中のこだわり，主張，自己満足？それとも，他人から見たら，ちっぽけで意味のない自分という存在？ ８ King of Solitude 何となく，温かみを感じるサウンドと歌詞ですね。鬼束さん流のクリスマスソング？歌声が「女神」に感じられるような気がします。特に， 「もっと 側へ 今は最高の魔法で 積もる雪も翼に変え 貴方の肩を 温めよう 眠れるまで」 の部分は，優しさと慈しみに満ちあふれ，何ともいえなく幸せな気分になります。クリスマスイブなんかに聴くと，曲の世界と雰囲気がピッタリで，すごくいい気分になれると思います。 ９ BORDERLINE ある意味では「月光」につながっているのかなと思える曲です。 「FEEL ACROSS THE BORDERLINE NOW YOU'RE SAVED AND YOU UNDERSTAND さあ 神の指を舐めるの」 この部分が，核になって歌詞が進んでいると思うのですが，その中で，この曲のキーワードである「さあ 神の指を舐めるの」の意味が正確につかめずにいます。たぶんこの部分に，この曲を貫く主題が隠されていると思うのですが…。何となくとしか，把握できないでいるのです。（自分がキリスト教徒でないからなのかな…？）そのため，この曲の歌詞への自分の理解がぼやけてしまっています。みなさんは，どう考えますか？ ☆ お知らせ… みなさんから，掲示板(現在は設置していません）やメールで「Sugar High」についてのご意見や感想をいただきました。そこで，みなさんからもらったご意見をまとめたページをつくりました。もしよかったら，ご覧ください。  みなさんから見た世界「Sugar High」 |
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